「なんでって……」 有馬はチラッと菜実を見る。 「……な…なに?」 「多分…こないだ買ったゲームのしすぎだなっ」 予想もしない有馬の言葉に、菜実の顔が引きつる。 「あっ…そ!じゃぁっ」 そう言って菜実は有馬に背を向ける。 「おい、駅こっちだぜ?」 「私はこっちからバスなのっ」 「あーそ?」 菜美は再び背を向け歩き出す。 さっき。 有馬に見られた時、胸がトクンッと鳴った。 でも…。 絶対、気のせいだっ!