はぁー…と菜実はため息をついて、二人は階段を降りていく。
道路の向かい側にあるゴミ捨て場に、二人はゴミを捨てる。
「ふぁー…ねみー」
菜実はあくびをした有馬をチラッと見る。
「……デートで寝不足ですか?」
「は?あー…昨日アイツが喋ったんだっけ?別に俺その人とは付き合ってねーんだけど…」
「でも…二人で食事してきたんでしょ?」
「まぁ…」
「それって、デートじゃないの?」
「じゃぁ…おまえは男と二人で食事するのはデートだと思ってるのかよ?」
「そりゃぁー…そうでしょ?」
「ふーん…?」
有馬は髪をクシャとする。
「別に…それで寝不足ってわけじゃねーけど」
「じゃぁ…なんで?」

