すると、もう一人中から男の人が首にタオルを巻いて出てきた。



「あっ、どうもこんにちは〜隣の有馬ですっ、よろしく〜」



……なんか、軽男?



「こ…こちらこそ、よろしく」



と、一回頭を下げてもう一度頭を上げると…。



「あれ…」



" 有馬 " って…それにこの顔、



少し雰囲気が大人になってるけど…。



菜実が有馬をじーっと見ていると、有馬が勘違いしながら笑う。



「あれ?俺もしかして気に入られた?」



「やったじゃん、草太っ」



「ははっ、良かったら連絡先交換ー…」



と言って、有馬が携帯をポケットから出そうとして、菜実がそっと口にする。



「……有馬?」