「……普通の女の子だよ。 なんの悪意もない。」 「……勝手にしろ………。」 私は女の子の前でしゃがみ込んだ。 「これ、あげる。」 「……………これ、なぁに………?」 「ネックレス。 これを持っていると、 一つだけ、願いが叶うんだよ。」 小さいころ、泣いていた私に、 母がこうしてわたしにくれたものだった。 「………ほんとに!?」 「うん。ほんと。」