『それは“夢”だったんです』
「夢・・・?」
予想外の答えに私はポカンとしてしまい、グレンさんが言った事を繰り返すしか出来なかった。
『夢は誰かと共有出来るものではありませんからね』
確かにそれはそうだが、クラウドは夢に見た娘に恋をしたというのか。
そして結婚すると。
『私も初めは間違いかと思ったのですが、それ以外考えられなかったのです』
「どうして?」
『クラウド様はいつも私が起こしに行くまで寝ていたんです。そして起きてすぐにまるで今まで見ていたかのように語るのです』
じゃあやっぱり夢の中の相手に恋をしたという事なんだろう。
『それに気づいて私共は喜びました』
夢の相手に恋したのに喜ぶ?
私には意味が分からなかった。
私ってこんなに理解力が乏しかっただろうか・・・?
「夢の中の相手とは結婚出来ないからですか?」
私が導き出した答えはこれだった。
夢の中の相手とはどうやっても結婚出来ないだろう。
だって夢の中でしか会えないのだから。
これでその娘の事を諦めさせる事が出来ると思ったのだろうか?
『違いますよ、エリーゼ様。その逆です』
「逆?」
『クラウド様はその時にすでに次期国王となる為の試練の資格を得ていたのですよ』

