あれ、気のせいかな。 …ずっと王子様はこちらを見ている気がする。 ついに会いたいと思いすぎていて自意識過剰にまでなってしまったのだろうか。 でも、そんなことはなかった。 彼は確かにこちらを向いている、そして私の方へ向かって歩いて来る。 「えっ…?」 王子様がこちらへ近づいてくるたび、心臓の音が早くなる。 あぁ、どうしよう。 本当にこちらに来ているの、ねぇ、どうして? ついに王子様は私の目の前に立った。 …目が合う。 『こんばんは、お嬢さん』