こんなお葬式【長篇】

勿論、献茶婦はオプションであり、費用は施主が出す訳で、何人頼もうが、逆に頼まないでいようが、葬儀社の売り上げは変わらない。

(唯一、バックマージンの金額が変わるのみだ。)

相手はあの部長である。

まさに営業トークで、あたかも必要な様に話を進め、親族の人数に見合わない献茶婦を動員させていた。

中式場の遺族には申し訳ないが、空いた手を少し拝借させて貰おう……そう思いながら小式場へと向かった。