こんなお葬式【長篇】

─今日は親族の人数の割には二人居てるから忙しくないねん。

望み通りの答えが返ってきた。
通夜であれ、葬儀であれ、法要であれ、世話役の数が多いに越した事はないのだ。
何も親族に対してではない。式の担当者にとってである。

葬儀は約一時間もあれば終わりを向かえるが、親族との絡みはほぼ丸一日。

その間、何かと世話を焼かなければならないのは当然で、献茶婦が居れば居る程担当者の手は空くのである。