こんなお葬式【長篇】

─お疲れさまです。

─お疲れさまっ。あら一人?

気立てのいい返事が返ってくる。献茶婦は明るくないと務まらない。

─親族1名なんですよ。

─あぁ、小部屋のおばあさん?

きっちりチェックしているのはさすがである。

式の件数と、仕事依頼の件数が一致していないと、その詳細が気になるのだ。