こんなお葬式【長篇】

─あ、これ足の指ですよ。この長いのが中指。

─はいはい。

─これ踵ね。これ踝。

ゴンゴン……。

─はい、これスネ。大分細いなぁ。

─足が悪かったですから……。

等と掛け合いのような会話をしながら、始終ゴンゴンと骨を細かく砕きながら、少しづつ骨壺へと納められていく。

もはや懸命……。


因みに、納棺の際に無理に丸めて空気を入れた雑誌は、半分焼け残っていた。