扉が閉まり、職員から事務的にお骨上げ時間が告げられる。

おばあさんの目には涙はなかった……。

逆に、目頭が熱くなるのを堪えながら、

─大丈夫ですか?

と聞く僕に、

─またここまで連れて来てもらわないとあかんねんね。ごめんね。

と、さらに涙をさそう一言で返してくるおばあさん。

怯んでは駄目だと、

─仕事ですから全然問題ないですよ。

と少し事務的に返してみたりするが、付け焼き刃の態度が自分自身で情けなくなるのだ。