都合のわるい女

女の子になら、誰にでも優しい?


俺は自分の胸に手を当てて、しばし考えてみた。


………だが。



「………いやいやいや、ないないない。

俺、特別女に優しいとかないって!」



なんせ、これまで、


『ニシノくんて冷たい』とか、

『私と会うより、男友達と遊んだほうが楽しいんでしょ?』とか、


冷ややかな眼差しと言葉で振られたことは、一度や二度ではないのだ。



「ダチの話とか聞いてても、どっちかというと、俺はかなり優しくないほうの部類だと思うぞ?」



しかし、タカハシはふるふると首を横に振った。



「うそ、うそ。

だって、ニッシー、いつもあたしのわがまま聞いてくれるじゃん。

連絡もまめに返してくれるし。
急に呼び出しても怒らないし。
ごはんおいしいし。
送り迎えしてくれるし。

………優しいもん。

ニッシー、絶対モテるじゃん」