都合のわるい女

「ふっ、ふざけんな!!」



タカハシはベッドの上の枕を両手でがしっとつかみ、思いきり俺に向かって投げつける。


反射的にキャッチすると、今度は間髪入れずに空き缶が飛んできた。

よけきれず、額に激突する。


軽いので大した衝撃はなかったが、痛いことには痛い。



「いってえ、いきなり何すんだよ!!」


「それはこっちのセリフよ!!」



タカハシは恨みがましそうな目で俺を睨みつけた。



………どうやら、俺の下心が、タカハシを怒らせてしまったらしい。


でも、しかたねえじゃねえか。


可愛かったんだから。



つーか、健康な成人男子俺が、若くてかわいい女と同じ部屋に二人きりでいて、しかも女がうたた寝しはじめたときたら、そりゃあキスくらいしたくなっても当然だろ?


タカハシだって、それくらい覚悟の上で、うちに泊まるとか言いだしたんじゃないのかよ?