都合のわるい女

………かっ、かわいい……っ!



俺は思わず息を呑み、動きを止めた。



斜め上、至近距離から見るタカハシの顔。

伏せられた長い睫毛と、薄い瞼。



ばくばくばく、と心臓が全力疾走している音が、耳の奥で鳴り響く。



俺は硬直したまま、ある一点に視線をとめた。


すぅすぅと細く息を吐く、ふっくらと小さいピンク色の唇。



なんて柔らかそうなんだ………。


その瞬間、俺の頭は真っ白になった。



タカハシの肩に腕を回したまま、俺はゆっくりと上半身を倒していく。


ベッドのふちに頭を乗せて、仰向いて目を閉じているタカハシの顔の上に、覆いかぶさるような形になった。



ごくりと息を呑む音が、部屋に響いた気がした。