都合のわるい女

俺がイラっとしてタカハシを見下ろすと、その途端にタカハシの膝がかくっと折れた。



「あっ、また……もー、お前、どんだけ飲んだんだよ。
ほら、帰るぞ」


「んー……」



俺はみんなのからかいを背中で聞きながら、タカハシを引きずるようにして店を出た。


もちろん、会計係の後輩に二人分の飲み代を渡すのも忘れずに。




「ほーらっ、タカハシ!
ちゃんと歩けって」


「………んー、ねむい〜……」



俺の腕につかまってぐでりとしているタカハシの肩を叩き、ちゃんと立たせようとする。

でも、タカハシはふらふらと頭を揺らして、俺に全体重をかけてきた。



「ばっか、重いっつーのタカハシ!
しゃきっとしろよー!」


「なぁによ〜、重いって!
乙女に向かって、しつれーい!」


「乙女はなぁ、こんなにべろべろになるまで酔っ払ったりしねーんだよ!」