都合のわるい女

俺はすかさず、「だから、付き合ってねえって!」と返した。


そのとき、タカハシの足の力ががくっと抜けたので、俺は慌ててその身体を支える。


ひゅーっ、と口笛が鳴らされた。

俺は険しい表情でそちらを振り返り、「茶化すなよ!」と睨む。



「それで付き合ってないとか、よく言うよな〜」


「なんでだよ!
俺とタカハシは、ただの友達!」


「男と女に友情なんてあるか!」


「お前は知らないかもしれんけど、あるんだよ!」


「うそだな! ニシノ、下心あんだろ!」



同年の原が肘で突ついてきたので、俺は「ねえよ!」と怒鳴り返した。


するとタカハシが、「ないのー?」とへろへろしながら訊いてくる。



……こいつ、人の気も知らねえで。