「僕の親友は杏樹って言ってねー…」

杏樹は、誰よりも優しい子だった。

特別可愛いわけではなくて、でも柔らかく陽だまりみたいな女の子。

そのフワフワした笑顔で、色んな人を支えて守った。

そんな杏樹は自慢の親友だった。

ある日ね、杏樹が

『ねぇ、仁華。私好きな人が出来たのっ!!』

って言った。

もちろん、僕は応援するために色々手伝った。

その時はね、誰が好きかはだ教えてもらえてなくて…