抱き締めてると、郁は、涙をこぼした。

「郁、もういい。自分を許してあげてよ…」

「確かに、郁があとちょっと早かったら…美森さんを助けることは出来たのかもしれないよ?…だからって、死ぬ覚悟を決めた美森さんが一回で、“よし!生きよう!”ってなる?…ならないよね?」

「郁は、美森さんがいないことを自分のせいにしてる。でも…それって、美森さんを殺してることになるよ?いいの?好きだったって。大切なんだって。」

「郁、自分を大事にしてあげて?
美森さんだって……“そんな”郁が好きだったはずだよ?だから、郁は…。


美森さんのためにも、しっかり生きて。


郁が、笑わないと美森さんは…天国にいけないよ?

過去からは、何も得られないし運命は変えられない…から。

美森さんのためにも、誰よりも力強く 一緒に生きようよ。ね、?」