あのときだって、僕は…桃葉を助けるために影風に文句を言ったんじゃない!

自分の怒りをぶつけるためだけ。

杏樹の悲しみと苦しみをぶつけるためだけに言った。

僕は、仁那より弱い。

仁那は、杏樹が好きだった。

それは、幼馴染みを越えた好きだった。

僕は、僕は、…。

杏樹がしたことを、止められなかった。

そして桃葉がしたことも。

最低だよ…。