竜王華伝 (完)

「郁が呼んでた。下、いってごらん」

思い出したーって感じで言われても…

郁くん待ってるのかな?

「寝てた!って言えばいいよ。」

「あ、…わか…りまし…た!」

また。目を見れない。

合わせたら、恐怖が襲ってきそうで怖くて怖くて。

「…………。」

なにか考え出した仁那くんをおいて
あたしは緊張したまま、下へ降りた。

「おー!きたで~~!!桃こっちや!」

郁くんに盛大に手を降られ反応に、ものすごく困った。

だけど、とりあえず手を振り替えしておいた。