「本当にありがとうございました。もう、何とお礼を申し上げたら良いのか__。」
「いえいえ、彼女が無事で何よりですから。」
「本当に良くできた息子さんで。イーリスもこんな立派な方に嫁げるなら本望ですわ。」
母が何故かプローティスと同席していた先程のクレータ人の商人に笑顔を向ける。
まんざらでもなさそうに手を振る商人。
「え、ご家族だったんですか!?今朝掃除に伺ったときからてっきりお一人様かと……。」
まさか婚約者が命の恩人のプローティスだなんて。
また心臓の鼓動が速くなる。
先程までこころの中で渦巻いていた何かが、少しずつ固まっていくのをイーリスは感じていた。
「いえいえ、彼女が無事で何よりですから。」
「本当に良くできた息子さんで。イーリスもこんな立派な方に嫁げるなら本望ですわ。」
母が何故かプローティスと同席していた先程のクレータ人の商人に笑顔を向ける。
まんざらでもなさそうに手を振る商人。
「え、ご家族だったんですか!?今朝掃除に伺ったときからてっきりお一人様かと……。」
まさか婚約者が命の恩人のプローティスだなんて。
また心臓の鼓動が速くなる。
先程までこころの中で渦巻いていた何かが、少しずつ固まっていくのをイーリスは感じていた。


