イーリスが部屋を飛び出した後彼女の隠れている塔へ向かい、隠れて暗殺者を待つ手はずだった。
喧嘩の噂を聞き付けた討っ手を先に向かわせるわけにはいかなかった。
一刻も早く彼女の元へ向かわなければならない。
だが相手は父といえども一国の王だ。
無下に断るわけにはいかなかった。
「ロファーロ。」
呟くように呼ぶと、右腕の右腕が後ろの階段からゆらりと姿を現した。
フィストスが目配せを送ると、彼は頷いて狐のように駆けていった。
* * *
イーリスが通ったであろう路をロファーロは懸命に走った。
イーリスの身を案じて要るのではない。
喧嘩の噂を聞き付けた討っ手を先に向かわせるわけにはいかなかった。
一刻も早く彼女の元へ向かわなければならない。
だが相手は父といえども一国の王だ。
無下に断るわけにはいかなかった。
「ロファーロ。」
呟くように呼ぶと、右腕の右腕が後ろの階段からゆらりと姿を現した。
フィストスが目配せを送ると、彼は頷いて狐のように駆けていった。
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イーリスが通ったであろう路をロファーロは懸命に走った。
イーリスの身を案じて要るのではない。


