左大臣の提案に、イーリスは思わず姿勢を正した。
「…確かにそれは最も尻尾を掴みやすい方法だとは思うが……。可能性が高い分危険も大きい。」
「ええ。ですがお考えください、この娘を排除する利点がどこにあるというのです。血眼になって一市民を排除しようとしているところを見ると、やはり我々の想像もつかない何かを相手方が握っていると考えるのが妥当だと私は思うのですが。危険を冒してそれを探る価値はあると思います。」
本人の前で歯に衣着せぬ物言いで反論するフィストス。
相変わらず嫌な人だな…イーリスは内心苦々しく思ったが顔には出さず膝の上できゅっと拳を握りしめた。
だが彼の言いたいことは分かる。
自分達の判断ひとつで大勢の人々の命運が別れる立場にあるフィストスにとっては、こんなちっぽけな娘っ子一人の身の安全など守る価値のない、けし粒のようなものなのだ。
フィストスよりも責任ある立ち位置のティグリスもそれはもちろん理解していたが、釈然としないようすだった。
「しかし…具体的な策はあるのか?」
もちろんです、と言うと、フィストスは自ら席を立ち廊下に出た。
「…確かにそれは最も尻尾を掴みやすい方法だとは思うが……。可能性が高い分危険も大きい。」
「ええ。ですがお考えください、この娘を排除する利点がどこにあるというのです。血眼になって一市民を排除しようとしているところを見ると、やはり我々の想像もつかない何かを相手方が握っていると考えるのが妥当だと私は思うのですが。危険を冒してそれを探る価値はあると思います。」
本人の前で歯に衣着せぬ物言いで反論するフィストス。
相変わらず嫌な人だな…イーリスは内心苦々しく思ったが顔には出さず膝の上できゅっと拳を握りしめた。
だが彼の言いたいことは分かる。
自分達の判断ひとつで大勢の人々の命運が別れる立場にあるフィストスにとっては、こんなちっぽけな娘っ子一人の身の安全など守る価値のない、けし粒のようなものなのだ。
フィストスよりも責任ある立ち位置のティグリスもそれはもちろん理解していたが、釈然としないようすだった。
「しかし…具体的な策はあるのか?」
もちろんです、と言うと、フィストスは自ら席を立ち廊下に出た。


