「あの、さ」 「?」 キョトン、と首を傾げて俺の言葉を待つ。 俺は少し震える拳を握りしめた。 「俺と、付き合ってくれないかな」 今までの人生で1番緊張して、1番勇気を出した。 返事は返ってこない。 やっぱ、ダメだったかな…。 「…っ…えっく…」 え? 突然聞こえてきた泣き声に顔をあげると、彼女が両手で涙を拭っていた。 え。 え!? なんで泣いてんの!?