駿介は幼稚園の頃からずっと一緒にいるやつで、俺の家のことも知ってる。 けど、話していないことがひとつだけあったりする。 「駿介くん、うちの長男を忘れないでくださいよ」 「は?長男って恋さんと蒼さんだろ?」 意味がわからないと顔をしかめる駿介。 「残念。違うんだな、これが」 「は?何言って…」 「俺ん家の長男、久遠翔輝っつーの」 ニヤリと笑った俺に対して、駿介の顔はポカーンとしている。