「俺…寂しかったんだ…」
一人、楽しそうに笑う兄弟を見て苦しくなるのも。
毎日誰もいない家に帰るのも。
全部、寂しかったからだ。
「俺がいなくても皆は楽しそうだったから。俺一人だけ、取り残されてるように感じたんだ」
人は成長するもの。
弟達が成長して行くのを見て、じゃあ俺はどうなんだろうって考えた。
まだ子供のままなんじゃないのか。
部活や友達と楽しそうに外で笑う弟に対して、俺は今だにこの家に縛られている子供のように思えた。
段々みんな離れて行く。
それは当たり前のことなのに。
俺だけを取り残して、離れて行ってしまうから。
なんとか繋ぎとめたかった。
けれどその方法が分からない。
俺にできることは家事しかなかったんだ。だから頑張った。
でも。
「家事なんて、俺がやらなくてもできるじゃん」
やらないだけで、本当はできる。
それに気づいた。



