俺、兄貴になりました②




「今週中に出すように!いいな!」



俺の手元にあるのは、進路調査票。


もう、卒業後を考える時期なんだと思った。



どうしようか。


今日は水曜日、提出は明後日だ。


兄貴達の場合、元から進路が決まってたからな…。



俺は取り合えず進学かな、やっぱり。



近くの大学に通えるところがいいよね。

その方が弟の面倒もみれるし…。



……あれ?




そこまで考えて、ふと昨日の夜のことを思い出した。



俺がいなくても、弟は大丈夫だし。


俺がいなくても、家族はみんな幸せだし。


だったら、俺はあの家にいる必要はないってこと…。



いつかは誰かがあの家から出て行く。

その最初が、俺になるだけであって。




「そう、だよな……」




俺がいなくても……。