私は不思議に思って、壁を見た。
そこには古びてついたのか、シミがあった。
ただのシミじゃん。
私はそう思った。
だけど、よく見ると、それはただのシミではない。
なんだか文字のようにも見える。
まさか…!
私は鏡でそのシミを見た。
すると、バラバラだけど、しっかりとアルファベットになっていた。
「恵!蒼!見つけたよ!!鏡で向こうの壁を見て!」
私が言うと、恵と蒼は鏡を見た。
「本当だ!アルファベットが書いてある!香織、すごいな!」
蒼に誉めたられた。
何故か顔が熱くなった。
それより、アルファベットがわかったのなら、あの暗号を解ける!
「私があれをやるから、誰かアルファベットを言ってちょうだい!」
私は二人に言って、暗号の場所に行った。
「いいよ!言って!」
「まずは、W!次に、I!L!S、O、F、R、E!」
W…I…L…S…O…F…R…E…。
私はアルファベットの文字を言われた文字にした。
すると、ガコンッとどこかで音がした。
そして、天井についていた通気孔のようなものが開いた。
出口が見えた。
天井から日の光が射し込んできた。
「香織!出口だよ!」
「うん…。」
久しぶりに見る太陽の光…。
私はやっと出られると安心した。
だけど、よく考えたら、上に上がれない。
あまりに高すぎる。
この3人の中で一番身長の高い蒼が背伸びしても届かない。
出られないじゃん…。
「あれ、高くて出られないぞ?」
「うそでしょ…。」
恵は一気に落ち込んだ。
あのロープを使えば行けるかもしれないけど、でも、上にロープをかけることができないから無理だ。
私は出口をずっと見ていた。
すると、影だけれど、はしごのようなものが見えた。
どうやら、もう1つ暗号があるらしい。
それを解けば、あのはしごが降りてくるみたいだ。
でも、もう、この部屋の中には暗号なんてない。

