でも、出口は見つかっていない。
一番それが大事なのに。
まずはあのアルファベットが書かれているものを解決しなきゃ。
でも、全部でアルファベットは8桁。
何通りもあって、ただ探しあてていたら、出られるのもあと何日後かわからない。
だからと言って、何もしなかったら出られないのは確実だ。
一番手っ取り早いのは、このアルファベットの暗号の答えを探すこと。
今までも、色んなところでこんな風な暗号があったけど、全て学校の中のどこかに答えがあった。
しかも、その答えは、暗号の近くにある。
つまり、この暗号も、今までのと同じようなものだつたら、近くに答えがある可能性が高い。
あるとしたら、この地下室から、図書室の間。
そうやって考えていると、なんだかもうすぐで出られるかもしれないという希望が見えてきた。
「ねぇ、香織。これからどうすればいいの?」
「まずは、あのアルファベットの暗号を解かないと。でも、きっと出られるのはもうすぐだよ。」
「本当?!私も手伝うよ!」
「じゃあ、一緒にこのアルファベットの暗号の答えを探してちょうだい。それがわかったら出られるかもしれない。」
私がそう言うと、恵は真剣な顔で探し出した。
「答えを探せばいいのか?」
「うん!蒼も手伝って!」
「わかった。」
そして、私達3人で答えを探し出した。
でも、この地下室はとくに目立つようなものはなく、探しやすいはずなのに、どこにも文字らしきものはない。
「香織~?どこにも答えなんてないよ?」
恵がそう言った。
何で…?
絶対にあるはずなのに…。
私は鏡が視界に入った。
すると、消えたはずの女が現れた。
少しびっくりしたけど、女は鏡から真っ正面の壁を指差した。
そして、そのままの姿で消えていった。
壁…?

