下では、二人が鏡の場所を探していた。
「ここか?」
「いや。明らかに違うじゃん。」
そんな会話をしていた。
「あ!香織!鏡の場所なんてわからないよ。」
恵はそう言っているけど、私にはすぐにわかった。
だって、円形の形をしたあとがあった。
鏡の形と合いそうだった。
「蒼、恵、たぶん、ここだよ。」
私はそこを指差して言った。
恵と蒼はそろって、本当だ!みたいな顔をしている。
私は蒼から鏡をもらい、円形の跡に鏡をあてた。
でも、鏡にも、壁にも何もついてないからできるわけないか。
私がそう思って、鏡を取ろうとした。
だけど、動かない。
力を入れても、びくともしなかった。
くっついてる…!
ありえない…?!
私は壁と鏡の境目を見た。
だけど、隙間は綺麗にうまっていた。
これも呪いと何か関係しているのだろうか…?
「香織…?どうしたの…?違う…?」
恵と蒼には見えないらしい。
「私、何もしてないのに、鏡が壁にくっついたの。」
「「え?」」
蒼と恵は驚いていた。
私だってびっくりした。
でも、鏡をもとの場所に戻してあげたからか、もう、鏡の女は「戻シテ…」とも言わないし、それどころか、女は消えていた。
とりあえず、何とかこの問題は解決した。

