私はほっと胸を撫で下ろした。


「とりあえず、早くあの鏡を処理しないとヤバイな。」

蒼の言葉で私達が3階にきた目的を思い出した。

悠祐のことで少し忘れていた。


「みんな、悠祐についていて。私が行くよ。」

「香織!俺も行くぜ?」

蒼が言った。

「じゃあ、私も行くよ!」

恵も。

「じゃあ、俺と玲ちゃんは悠祐に付き添うよ。」

優と玲ちゃんは残ることになった。

「じゃあ、行こっか…。」

「「うん」」

そして、私達はまた、あのトイレに入った。


蒼は男子だけど、この際仕方ないので、蒼も女子トイレに来てもらった。


まだ鈴の音は聞こえない。

「鈴の音が聞こえない今のうちに処理しなきゃ。」

「でも、処理ってったって、何するんだよ?」

「鏡を外す。」

「「え?」」

私の言葉に二人が声を揃えて言った。

「香織、外すって言っても、どうするのよ?叩き割る?強引に引っ張る?そんなことないよね…?」

「もちろん。恵、忘れたの?あの棚の中に入っていたもののこと。」

「…!」