階段の踊り場に着いたとき、階段が軋む音なのか、「ギシッ、ギシッ」と言う音が聞こえた。

それに、天井から紐がぶら下がっていた。


誰かがここで自殺したのか、輪っかの形をしている。

それは、風がないのに揺れていた。

私は不気味に思い、階段を駆け上がった。


「香織来た!遅いから何かあったと思っちゃったじゃん!」

恵はもう涙をこぼしていた。

「ご、ごめんね…。泣かないで。」
「えぇ?!ほ、本当だ。泣いてる…。」

恵は泣いているのに気づいていなかったようだ。

そのときだった。

「み、みんなぁ~!!助けて!」

その声の方を見ると、玲ちゃんが走ってきていた。

「玲ちゃん!」
「大丈夫か?!」

私と蒼が同時に声をかけた。

「悠祐は?!」

「わからない…。離れちゃって…。」
「離れたって…、何があったの…?」

「全部このカメラに映っている。」


そう言って、玲ちゃんはビデオカメラを私に渡した。

私はカメラに撮ってある映像を見てみた。