よく見ると、オルゴールのふたの裏に、何か音符が書かれている。

だけど、私は音符が読めない。


「恵!これ、読める?!」
「きゃあ!?な、何よ?!音符?」

私はオルゴールのふたの裏を見せた。

「これは、シ、ラ、ドだよ!」

「ありがとう!」

私には、この音符の目的がもうわかっていた。

あのピアノでこの音を弾けばいい!

私は音符は読めないが、鍵盤の位置などは完璧に覚えている。

私は恵から教えてもらった音を弾いた。

曲でも何でもなかった。

だけど、私が弾いた鍵盤が外れ、写真の一部らしきものが出てきた。

「香織!これは?!」
「たぶん、何かのヒントになると思う!」
「そうかなぁ…?」

蒼は疑っているようだけど、私にはヒントになる自信があった。


私は音楽室に他に何かないか探してみたけど、何もなかった。


私が探すのを諦めようとしたとき、私は紙が落ちていることに気がついた。