私は穴の底に立っていた。
「逃がさない…。殺す。」
『少女』はずっとそう行っている。
『ここから出たいのなら、少女を逃がせ。』
私はメールの内容を思い出した。
「もう、大丈夫だよ。何も心配しなくて。あなたは、解放されたの。」
「嘘よ。みんな嘘よ。私はずっとここに閉じ込められていたのよ?」
「私がここの扉を開けたの。もう、逃げていいのよ。」
「本当に…?」
「うん。私が代わりになるよ。」
「ありがとう。」
『少女』は最後に笑顔でそう言った。
今度は、本物の笑顔だ。
そして、『少女』は消えた。
目の前には、制服を着た、人骨があった。
制服のポケットの中に、「出して」と書いた紙があった。
きっと、ここで餓死してしまったんだろう…。
「辛かったね…。もう、大丈夫。私が出してあげる。」
私は人骨を制服にくるめて持ち、上に上がった。
蒼は、もういなかった。
あとはあのはしごを登れば…。
そう思ったときだった。
いきなり足の力が抜けて、倒れてしまった。
「ああ…。」
そんな声しか出せなかった。
あと少しだったのに…。
もう、力が残ってないよ…。
ごめんね…。
みんな…。
そして、私は目を閉じた。

