1回目のときは、私が遊んでいて崖から落ちそうになったとき。

莉緒くんが助けてくれたけど、しばらくは、今の莉緒くんみたいにぐったりしていて悲しそうな目をしていた。

今回は、私が自殺しようとしたから?

私のせいだね。ごめんね。

ほんとに私は貴方に迷惑しかかけてないんだね。

ねぇ、貴方はこんな妹を持ってどんな気持ち?

嫌い?私は貴方のことが大好きだよ。

いじめられているとき助けてくれたね。

泣いているとそばにいてくれて笑わせてくれてたね。

つらいときは"莉愛。大好きだよ!"

そういってはげましてくれてた。

今じゃそんなこと考えられないけど。

いつか____。なんて叶わない夢だけれど。

それでも願ってしまう私はかなり莉緒くんに惚れている。

「あ、莉愛ちゃん」

『優真さん』

優真さん。私の担当の医者。

患者にはとても人気でここの院長もやってる。

「どうしたの?」

『薬がなくなったので。もらいに。』

「_____そっか。」

優真さんは顔を歪める。

優真さんには私のことを話している。

なんで話したのかはわからない。けど優真さんに話したくなった。

この人は人の心を癒してくれる。

だからかもしれない。心を癒してほしくて。

「莉愛ちゃん。最近寝れてないの?」

『うん。ちょっといろいろあって。寝れなかったってゆうか寝れなくて。』

「ちゃんと寝ないとダメだよ?それにまた、痩せたでしょ?」

『アハハ。ばれちゃった?』

そういってとぼけてみるけど、優真さんは笑っていなくて、苦しそうな顔をする。

私はこの顔は嫌い。

『心配してくれてありがとう。でも、本当に大丈夫だよ?』

せいっぱい笑って見せる。

ありがとう。優真さん。

その優しさだけで十分だよ。その優しさに何度甘えたことか。

「辛くなったらいつでも言ってね。莉愛ちゃんはもう娘みたいな子だから。」

ねぇ。優真さん。その言葉がどれだけ嬉しいことか優真さんにはわからないでしょ?

気がつけば涙が溢れていた。

「うっ~。ありがとう。お父さん。」

涙でぐちゃぐちゃだけどちゃんと伝えられた。

私、優真さんにあえてよかった。

今度何かお礼できたらいいな。

次は、最高の笑顔を優真さんに届けたい。

ありがとう。そう意味を込めて。

それまでは待っててね。お父さん。