「藍岡さん、休憩入ってください。
波純さんは、藍岡さんが戻ったらすぐ入っていいですよ」
「はーい、じゃあもういきますね」
真城さんの声に応え、藍岡さんは私の方を見た。
「私はね、専門学校に通ってるの。
話し合いそうだし、仲良くしようね」
そう言って、ほんの少し笑顔を見せてクルッと向きを変え休憩室の方へと歩いて行った。
その一言はは何を意味しているのか、わからないけど引っかかるものがある。
棘が刺さった様な地味な痛さではなく、ナイフで切りつけられた様なあからさまな痛みでもなく、その中間のくらいはっきりしない。
ものの数分で態度に違いが出ても、完全な嫌悪感を示すわけではない。
微妙なさじ加減をする人。そう言った印象だった。
仲良く、するつもりなんて無さそうだ。
藍岡さんの言葉に敵意があるようには見えなかったのに、妙に皮肉じみた雰囲気だった。


