「…ああ、悪い」



「いいけど…もっと優しくして?」




コクリと首を縦に振る珍しく物分かりのいい涼の唇に、今度はあたしから唇を近づける。




「…百花、いい?」



「…ダメって言ったら?」




あたしがそんなことを言うと、涼は不敵な笑みを浮かべながら




「…我慢できない」




なんて言うから、観念したあたしはもう一度自ら涼に深く口付けた。