「たぶん、いなかったんじゃないかな。僕が公園であった時も、一人ぼっちって感じだったもん」
「でも、だったらなんでそう言わなかったんだ?」
それならそうとあの時言ってくれれば...
「「お前「誠人くんのせいでしょ!」」」
翼が珍しく怒鳴った。
「みんなは気づかなかったかもしれないけど、僕はわかった。さっきの、前の家に戻りますって言葉は嘘だったよ。だって、あの時のあの子の笑顔、作り笑いだったもん!」
「僕もそうだからそういうのはわかるんだ」と悲しそうにつぶやく翼。
「誠人にあれだけ言われたら、嫌われてるって思うだろうな」
どうする?と隼也の顔が訴えかけている。
「...はぁ。わかったよ。探してくる」
まあ、確かに言い過ぎだったかもな。
「ちゃんと謝るんだぞ!」
隼也の言葉を聞きながら、俺は外へ出た。
さてと、まずは翼が出会ったっていうあのアパートの近くの公園にでも行ってみるか。