「一瀬……ありがとな。」


お前はホントに桜井と似てるよ…。


俺を元気づけてくれる…。


「桜井さんは、先生のことを見守っているよ…。だから先生は忘れちゃいけないんだよ…。桜井さんのことを。」


ああ…忘れないよ。


ずっとずっと


死んでも忘れない。


桜井の言葉一つ一つを


絶対忘れない。


「そろそろ帰ろっかな。ね?先生。明日学校でね!さようならぁ!」


一瀬は笑顔で公園を出ていった。


…ホントに今日はいい天気だ。


キレイに透き通った青い空。


その空から桜井が見てる。


「俺…頑張るよ、桜井。応援してて。俺のこと。」


その時、風がフウッと強く吹いた。


桜井の返事。


そう思った。


もう一度涙が頬を伝う。


肩に乗っていた重い物が、取れた気がした。