「お邪魔しまーす」
玄関で靴を脱いで端の方に寄せて、近くに置いてあるスリッパに履き替えた。
後ろでカチャンって音が聞こえたから、多分コウが鍵をかけたんだと思う。
「母さん多分リビングにいる」
低い声でそう言うと、家を上がって真っ直ぐ行った所にあるドアをあけて「ユキ、連れてきた」と呼びかけた。
そしてその部屋の奥の方からこちらへ来る、パタパタとした足音が聞こえたとおもったら、
「ユキちゃん!いらっしゃいー!」
ドアから飛び切りの笑顔がぴょこっと出てきて、少し高めの声があたしに届いた。
「やっだ、また大きくなったかしら?それに相変わらず部屋着でも可愛いわねぇ!あ、さっき学校帰ってきたばっかりでしょう?お風呂でも入る?それともテレビでも見る?今の時間面白い番組いっぱいあるし、あ!それか私とコウとゲームでもする?それでも全然いいわよ!ユキ来たら一緒にやろうとおもってマ◯オカート買っちゃっ、「母さん」
おばさんはきょとんとした顔で「んぇ?」と声を出し、コウの顔を見る。
目をぱちくりさせて、なに?って顔してる。
「おばさん、こんばんは。ご飯食べに来ちゃった」
あたしがへらりと笑ってそう言うと、おばさんは「いらっしゃい」と目を細くして微笑んだ。
