「って言うか、こんなところで何してるんですか?」
寝る間もないくらい、忙しい須崎凌が。
「あー、今日はたまたま昼から休み。だからお前、ちょっと俺に付き合え」
あー、そうなんだ。
たまには休まなきゃね。
……って、
「ええええええっ!?なんで!?」
「だからでけぇ声出すなって」
「あ、ごめんなさい。」
「わかったなら、行くぞ。時間もったいねぇ」
手を引っ張られながら、近くに停めてあった車に無理やり乗せられた。
毎日仕事ばっかで忙しいんでしょ!?
たまの休みなのに、何で私と…?
訳が分からず、ただ疑問だけがぐるぐると頭の中を回っている。
「桂木(かつらぎ)、出して」
須崎凌に、桂木さんと呼ばれた運転手さんがはい。と返事をすると同時に動き出す車。
「今日は運転、成川さんじゃないんですね」
「あぁ、あいつは今頃事務所で仕事だろ」
マネージャーさんも大変だなぁ。
特にこの須崎凌相手だと。
「桂木は俺専用の運転手だ」
「へぇ…」
売れっ子になると専用運転手までつくのか…。すごいな。
なんて思っていると、桂木さんと目が合って、ミラー越しに優しそうな笑顔を向けてくれた。

