Cry for the moon

「あー…店の鍵閉めたから家に取りに行くのめんどくせぇな。オレの部屋に置いて来るか。」

「え?わざわざ面倒じゃない?だったら私、そのまま持ってくよ。」

「いや、オレの部屋はそこだから。」

リュウトが庭の離れを親指で指し示すと、彼女は驚いた様子で見ている。

「……離れ?」

「おぅ、オレの部屋。ちょっと待ってろ。」

リュウトは彼女のバッグを部屋に置いて、彼女の待つ店先まで戻った。