Cry for the moon

その日最後の客を送り出したリュウトは、いつものように看板の灯りを消し、シャッターを閉めようとしていた。

「こんばんは。」

背後から掛けられた小さな声に振り向くと、そこには彼女がいた。

「…よぅ。今帰りか?」

「今日はバイトが休みだったから…学校帰りにまた図書館に寄ったの。」

「そうか。やっぱ学生らしいな。」

「そうでもない…。借りたの料理の本ばっかりだし…。」