Cry for the moon

「店閉めて片付けるから、中でちょっと待っててくれるか。」

「うん。」

リュウトが片付けをしている間、彼女は店の隅にある椅子に座り、ヘアカタログを見ていた。

「こんな髪型、憧れるなぁ…。」

彼女がポツリと呟くので、リュウトは少し手を止めて、横からそのページを覗き込む。

少し明るい髪色に、ふんわりと柔らかなゆるいウェーブ。

どこか頼りなさげで、いかにも男ウケしそうな髪型だとリュウトは思う。