優しい先輩はとんでもない不良でした




体温、匂い、温かさに安心しちゃって……。


涙が溢れる中、そっと目を閉じると頭の中がフワフワした。


あ………ダメだ……。


寝ちゃいそう………。


「杏菜?……杏菜‼︎」

「珀疾さん……」

「お前…大丈夫かよ⁉︎和泉…‼︎」


そんなに泣きそうな顔しないでよ。


いつも冷静で大人な先輩でしょ?


珀疾さん…ちょっとだけ、おやすみ…。



眠ってる中で、微かに聞こえる声。


だんだん離れて行き、ふわっと体が宙に浮いてる感覚………。


不思議だね……。



珀疾さんとは違う。


タバコの様な苦い香りに、目を開けた。


ここは…どこ?


ふわふわしたベッド、モノクロのシンプルな部屋に飾られた何種類ものギター。


うぅ〜っ………頭が痛いよっ…。



「あっ‼︎杏菜‼︎起きたか⁉︎」

「……和泉さん…?」

「そう、俺‼︎はぁー……良かった…」

「あたしは…大丈夫ですよ…」


心から安心した笑顔で、あたしの頭を撫でてくれた。


心配かけちゃったんだ……。