優しい先輩はとんでもない不良でした




昼休みの美術室は、俺にとって1日で1番楽しい時間。


毎日、杏菜が来てくれるから。


「ケーキ、やっぱうまかった」

「やった〜‼︎弟さんも喜んでくれた⁉︎」

「かなり。アイツに半分以上食われたし」

「ほんとに⁉︎すごく嬉しい‼︎」


弟は別に関係ねーじゃん?


俺と杏菜が付き合ってるワケだし……。


こんなんで、隼疾に妬いてる俺はすげーカッコ悪いな……。


「でもね、あたし……」

「ん?」

「珀疾さんに喜んでもらえた事が1番嬉しいの‼︎」

「お前、食われたいの?それとも天然?」

「へっ⁉︎なっ、何が⁉︎」


この焦り方は天然だな……。


可愛過ぎるのも我慢するコッチがツライんだよー…。



「杏菜。ソファー座れ。膝枕‼︎」

「眠たいの?」

「すげぇ眠い……」


杏菜の膝枕でそっと目を閉じると、髪を優しく撫でられる。


これがけっこー心地良い。


「寝ても良いですよ。放課後には起こすから」

「お前、授業あるじゃん…」

「珀疾さんと、ずっといる」


なんで、こんな可愛い事言うの?


今だにキス止まりの俺ってすごいと思う……。