優しい先輩はとんでもない不良でした




「やっべぇ‼︎これ、すんげぇうめーな‼︎」


トイレに行った、たった数分の間。


俺のチョコケーキは怪獣の胃袋の中へ。



「これ、半分しかねぇけど母ちゃんの食いかけ?ま、いっか」

「…隼疾。なんで食ってんの?」

「腹減ったし。俺、チョコ好きだし〜」

「俺もチョコ好きなんだけど。しかも、それ俺の‼︎」

「はぁ〜⁉︎んだよ、いきなり‼︎」


コイツ、絶対に俺の誕生日忘れてる。


文句言ってる間にも、どんどん減ってく。


「めっちゃうまーい♪仕方ねぇから、珀疾に一口やるよ」

「俺の彼女の手作りケーキ返せ、バカ‼︎」

「うわ‼︎わりぃ‼︎うまかったって、伝えといて‼︎」

「伝えられっかよ‼︎少し頭使え‼︎」

「あ、そっか。珀疾、昨日誕生日だもんな。おめっと〜‼︎」


クソ腹立つ。


キレイに全部食ったし、この怪獣。


昔はすげー可愛い弟だったのに、何がこんなにさせたんだか……。



チョコケーキの恨みは大きくて、1日隼疾と口聞かなかった。



月曜日の学校もやる気ナシ。


美術室に入ってすぐソファーに寝っ転がった。