【珀疾side】
自然に目が覚めたのは朝の11時。
昨日は杏菜が家に来て、俺のために手作りケーキをくれた。
実は、内心すっげー嬉しかったり……。
あんなに健気で可愛い事すんのって反則だろ…。
日曜の朝なのに、リビングにいたのは怪獣(弟)の隼疾のみ。
ソファー占領しやがって生意気な金髪め。
「おはよ〜。珀疾」
「んー…。はよ」
「母ちゃん、町内の人達と日帰り温泉だから夕方まで帰らないって」
「そっ…」
昨日も夜帰って来て、今日すぐ温泉なんてすげぇ元気だな……。
冷蔵庫を開けて水を取り、目についたのは杏菜の手作りケーキ。
昨日、半分残して置いたんだっけ。
今食うか…?
いや、でも怪獣がいるから食われる可能性大‼︎
怪獣も味覚は俺とそっくりでチョコ大好き人間だし……。
よし。
怪獣が外に出るまで我慢。
大好きな杏菜が俺のために作ってくれたケーキ。
怪獣に食べられて溜まるか‼︎

