優しい先輩はとんでもない不良でした




なんて思っても助けに来るわけない。


だって、ずーっと連絡取ってないもん。


気まずいからって無視し続けたあたしが悪いんだけど……。



「杏菜‼︎どうした〜?浮かない顔しちゃって‼︎」

「お菓子、全部完売したんだぞ〜」

「あ…でも、あたしの…チョコ一つだけ売れ残っちゃった」

「食べちゃえよ〜‼︎ご褒美で‼︎」

「ううん‼︎ちょっと…売って来る‼︎」


チョコ一つを握りしめ、教室を飛び出した。


もしかしたら………


珀疾さんに会えるかもしれない。


せっかく浴衣着てるのに、一番見せたい人に会えないなんて嫌‼︎



ひと気のない昇降口。


階段を降りてると、やっと見付けた大好きな人の背中。


「好き…だったの。ずーっとねっ」

「そっか〜。先輩、そんな目で俺のこと見てたんスか」


3年生のお色気たっぷりで美人な人気の先輩。


珀疾さんがコクられてる……。


胸が痛いっ…。


「私と付き合わな〜い?」

「すいません。俺、大切なヤツいるんで



えっ……。