優しい先輩はとんでもない不良でした




端正な顔立ちの彼も、笑うと可愛くて。


年上に対してなんだけど………


ちょっと幼く見えた。


「俺、柊の1コ下。バッチ付けてねぇから分かんないか」

「大人っぽいので3年生かなーっと…」

「大人っぽい?へー、そっかぁ」

「な、なんですか⁉︎」

「いや。そう見えてて良かったなーって」


どっからどう見ても見えるでしょう。


カッコイイのに、どこか掴み所のない先輩だ。


「…お前はさ」

「は、はいっ‼︎」

「俺が守ってやるから。安心しろよ」



一気に全身が熱くなり、甘い言葉に頭がクラッとした。


そんな事言うなんて反則だよぉ〜…‼︎


あたし…恋愛偏差値0なんですから。


付き合った事とかないもん。



「なしたの?」

「っ‼︎す、すいません‼︎ボーッとしちゃって…。あっ‼︎」

「ん?」

「先輩の…お名前、教えて下さい‼︎」


重要な事聞いてなかったよ‼︎


これから助けてもらうのに失礼じゃん‼︎